なぜ、これほど多くの線がパリへ向かうのか。
東京とパリ。京都とパリ。さらに、文京区とパリ5区、渋谷区とパリ6区、港区とパリ15区。 一国の首都や歴史都市だけでなく、区という生活単位にまでパリとの関係が広がっているのは印象的だ。
それは、パリが単なる観光都市ではないからだと思う。 パリは、美術館や街路やカフェや書店を含めて、都市そのものが文化を呼吸している。 その空気は、人に高揚だけでなく静かな落ち着きを与える。 つまりパリは、文化によって心を整える都市でもある。
だからこそ、日本の都市はパリに「似たもの」を見る。 歴史、学術、美意識、都市生活の密度。 パリへの線は、憧れだけではなく、互いの都市が安寧のつくり方を認め合った結果なのかもしれない。
