Capri
回復のための島という思想
Capri は温泉の島ではない。 しかしそれでも、この島はローマ人にとって特別な場所だった。
ここには火山の温泉も巨大な浴場もない。 それでもローマ皇帝たちはこの島を選び、 身体と精神を整える場所として滞在した。
ローマ皇帝が選んだ場所
Capri が有名になったのは、 皇帝ティベリウスがこの島を居住地として選んだことによる。
彼は島の断崖の上に複数の別荘を建て、 政治の中心から離れた生活を送った。
それは単なる贅沢ではない。 ローマ人はすでに、 環境そのものが身体に影響を与えることを理解していた。
自然環境という療養
海
地中海の強い光と海風は身体に刺激を与える自然環境だった。
地形
断崖と坂の多い地形は自然な運動を生活の中に組み込んでいた。
空気
海に囲まれた島の空気は乾燥し澄んでいる。
隔離
島という環境は都市の喧騒から人を切り離した。
Thermal Europe の拡張
Roma では回復文化は浴場として存在した。
Ischia では温泉が自然療養の環境となった。
Capri ではさらに一歩進み、 環境そのものが回復の装置になる。
この変化は重要である。
なぜならヨーロッパのウェルネス文化は、 温泉だけではなく 「滞在する環境」によって発展していくからである。
回復とは湯に入ることだけではない。 どこで時間を過ごすかという問題でもある。
